walkwalk(ワクワク)こどもふるさと探検隊

二宮では星や月にまつわる様々な季節行事があります。

その中に昔二宮の梅澤海岸で行われていた紙の着物を使った珍しい七夕がありました。

この七夕を再生しようと夏休みに「walkwalk(ワクワク)こどもふるさと探検隊」としてチャレンジしています。

平成30年度の活動

《1日目》7月26日(木)

七夕のお話、紙の着物と七夕飾りづくり

 

《2日目》7月29日(日)

みかんの青摘み、七夕、七夕料理づくり、流しそうめん  

 

《3日目》8月1日(水)

七夕体験絵日記


平成29年度の活動

《1日目》7月29日(土)

七夕のお話、紙の着物と七夕飾りづくり

 

《2日目》7月30日(日)

みかんの青摘み、七夕、七夕料理づくり、流しそうめん  

 

《3日目》8月2日(水)

七夕体験絵日記

 

活動内容の詳細はこちら

 

描いた七夕体験絵日記はこちら


平成28年の活動

《1日目》7月23日(土)

七夕のお話、紙の着物と七夕飾りづくり

 

《2日目》7月24日(日)

七夕、みかん青摘み体験、七夕料理づくり、流しそうめん  

 

《3日目》7月31日(日)

七夕体験絵日記


七夕体験絵日記ができあがりました。


青摘みかんを使った七夕料理の指導やスタッフとしても関わった「京の味 圓山」の村上さんの感想 

暑さと忙しさを言い訳にして段取りの悪さや行き届かない点も多いながら、子どもたちの笑顔と里山の自然に今年も元気をいただきました。

 

盛り沢山の貴重な体験、一番のお楽しみは流しそうめんだったかな。カーブあり段差ありの長い流れ、箸も蕎麦猪口も手作りの青竹、合間にさくらんぼやゼリーが流れて来て!私の青摘みかん入りちらし寿司はすっかり霞んでしまいました(笑)。

 

でも、後日の絵日記作りでは、七夕飾りを描く子、青摘みかんを描く子、捕まえた虫を描く子・・・一日の全てが心に残ったんだと、とても嬉しかった♡

 

本格的な京懐石と共に、こうした地域の皆様と関わる事も圓山の大切な原動力です。改めて感謝申し上げます。皆様ありがと♡



二宮独自の七夕に挑戦した「しお風」の想い

存在発見の数奇な変遷

二宮独自の七夕は、川口謙二さんが梅沢海岸辺りで、女性が子どもの頃を懐かしんで、実際に行っていたのを見聞し、用いていたヒトガタの一対の紙と小枝も譲り受けたそうです。

そして、1960年発行の川口さんの著書で紹介。ヒトガタの一対の紙とミニチュアの物干しとハタキのような小枝は神奈川県立歴史博物館に寄託され、後に寄贈されたそうです。

しかし、その後、その存在の真偽は不明だったそうですが、一九八九年に和田正州さんの監修のもと二宮町が行った民俗調査での聞き取りで存在が明らかになりました。

 

「しお風」との不思議な縁

 この七夕が最初川口さんに見聞された時や場所が「しお風」代表の神保が誕生した時や場所と近いこと。そして、その後、地域コミュニケーション紙「しお風」に連載をしていた平塚市博物館の澤村泰彦学芸員(当時)が、七夕について調べていて、2006年度に「里に降りた星たち」を監修し、この七夕も紹介されています。

 「しお風」もこの時に聞き取りした女性のお話に同席させていただく機会がありました。

 このようなことから「しお風」との不思議な縁を感じました。

 

「湘南♡風と星物語」の活動の中で伝え続けて

 そして、私たちが忙しさや効率性を求めた中で忘れた生活文化を見直すことで、町の魅力、活性化につなげられたらと、二宮の生活文化の魅力を伝える地域ブランドづくり「湘南♡風と星物語」の活動を二〇〇七年から始めました。

 この活動の中で二宮独自の七夕があったことを伝えるために、新たに編集した地域ブランドづくり情報紙「湘南♡風と星物語」で紹介し、イベントを企画し続けてきました。

 この間、「デタラメ」という批判や「紹介しない方がよい」という忠告もいただきました。

 

「しお風」の夢にも通じて

「しお風」の夢は「住民が主役の共育のまちづくり」。住民が持っている町を愛する熱意、資質、資源を活かし、関わり合うことでお互いが成長し、その輝きが町を輝かせ、自治が成長するまちづくりです。

 特に、忘れた生活文化を再発見することで、町の魅力をつくりあげていく試みが「しお風」の活動の大きな柱となっています。

 1989年の民俗調査は、町史を作るために調査員が町民から公募され、ほとんどが主婦で、この当時調査への町民参加は画期的なことであったようです。

そして、調査員がまったく経験のない人たちで大変苦労したようですが、有能な調査員が必要な話者宅をくまなく調査し、特にこの七夕の発見は、丹念な戸口調査の結果だそうです。

 極めて限られた地域の限られた対象で行われていたので、それまでのアットランダムな地域選定による調査では発見できなかったそうです。

 住民が主役の共育のまちづくりに通じていると思います。

 

記憶と記録を残すことで次世代へ

 「しお風」はwalkwalk(ワクワク)こどもふるさと探検隊の活動を一区切りします。参加した子どもたちの記憶に残り、この冊子や来年度刊行予定の「湘南♡風と星物語」に記録を残すことで、次世代に継承されるように願います。

 二宮独自の七夕は、なぜ梅沢海岸辺りの限定された場所や対象なのか不明ですが、いつか解明されることも期待します。